建物と福祉

痴呆対応型共同生活グループホーム
「やすらぎの郷」


フェンスの小窓の鉢物や風鈴が素敵なやすらぎの郷。


入所者の方々はとっても和気あいあいです。


一歩足を踏み入れると広々とした空間は開放感いっぱいです。


入所者の個室はとってもきれいに片ずけられています。

いい生活環境と上質のサービスを提供する痴呆対応型施設『やすらぎの郷』は福祉のプロ集団です。

「福祉施設をたくさん施工されている松井工業さんの設計の方、施工担当者、営業の方に、我々が考える福祉の考え方をじっくりと聞いていただきました。

施設が問題なく開所し、職員も入所者の方々も順調に建物に慣れてきているのは、そんなプロセスがあったからなんです。特に設計士さんとは、1週間に1テーマ、たとえば『扉」『壁紙』『手すり』などの宿題を出していただき、お互いのコンセンサスをとっていただいたのは、『さすが』のひとこと!です」

やすらぎの郷の運営理念は『その人らしさ』の
追求、利用者満足、家族安心、地域密着、暮らしてみたい家づくり 」
と語る奥村施設長。

奥村施設長のハギレのいい言葉が続きます。有限会社ライフビレッジが03年7月からオープンさせた『グループホームやすらぎの郷』と『やすらぎの郷デイサービスセンター』はどちらも痴呆のお年寄りが対象。

「痴呆症のお年寄りは、歩き回ったり……というイメージがあると想いますが、ここのお年寄りは非常に落ち着いておられます。いい生活環境=建物、いい介護=サービスが提供できれば、落ち着いた暮らしが送れるのです。」と代表取締役の奥村泰典さん。「『関係障害論』というのを三好春樹さんが説かれています。それは建設や建築、福祉も介護も同じです。人間関係にはじまり、人間関係に終わる。いい関係ができた時には、いい条件で物事ができるのです。

「私たちのテーマに、『ロマンとそろばん』というのがあります。福祉のプロとして、福祉で食べていける、生活できることが大切。人も育つし、これからの人材も育つ。ボランティア精神だと、『福祉のボランティア』で終わってしまう、『想い』だけでは人の行動は続かないのです」

「今後はデイサービスをもっと広めていきたいですね」
と奥村代表。

高齢化社会の中でも、痴呆老人は家庭で介護しにくい状況。ますます『やすらぎの郷』のノウハウ、普通の家庭で過ごすように介護することの重要性が発揮されるでしょう。